突然ですがみなさん牛タンは好きですか?僕は大好きです。日本国内で今まで数多く食べて来た『ご当地グルメ』と称される食べ物たちの中で、接戦の中『北海道の海鮮丼』や『広島の焼き牡蠣』なんかを抑えて1位に来るのは『仙台の牛タン』です。もうなんか本当に大好きです。牛さんの舌ですよ。もうなんか大好きなんです。
どうもこんにちはぽんでです!
アルメニアの激安牛タンの噂
さてアルメニアに来て僕がやりたかったことを遂に断行する時が来たようです。それは牛タン。なんでもアルメニアでは肉屋で牛タンが丸々激安で売っているとかいないとかいう噂を聞きつけました。まあ牛タン大好きだけど日本では普段高いから滅多に食べない僕に取っては一大事ですよこれは。もう。食べるしかないでしょ。買うしかないでしょ。行くしかないでしょ。
牛タン買い出し
そんな訳でリダの家で一緒だったなおきさんを誘っていざ第二マーケットで牛タンを探しに行く。と言うか牛タンって牛の舌でしょ。どんな感じで売ってるんだよ。日本で見たことない気がするぞ。
出発時間がなんだかんだと遅くなってしまい、焦ってマーケットへ繰り出す2人。歩いて15分ほどで第二マーケットに行くも…
なんと閉まっている…。19時くらいにはすでに閉まっているようだ。
ちょっと予期した展開であったけれど、こんなところで諦められない。なぜなら僕はおそらく明日エレバンを発つことになるからだ。わからんけど。牛タン食えなかったら延長するかもしれんけど。なんにせよ!見事に閉まっている第二マーケットの近くの通りでまだ空いていそうな肉屋に片っ端から入って行って、店内の多種多様な肉を吟味して牛タンを探す。しかしなかなか見つからない。聞いてみても何故か豚の舌?はあるっぽかったけど、やっぱり牛タンは見当たらないのだ。明日入荷して来るよとみんな口を揃えて言うばかり。
違うんだ!いま!今食べたいんだ!!もう僕のお腹は牛タンしか受け付けない仕様になっている。
若干呆れ気味のなおきさんを引き連れて頑張って探し続けること30分近く、そろそろ心が折れそうになって来た時だった。
偶然見つけた結構大きめで品揃えも良さそうな肉屋。いろんな肉が売ってる…
そして、、、
あったぁぁあぁあぁああああああああああ!!!!
これよこれ!牛タン!でかすぎ!!なんか舌の先黒いけどなにこれ大丈夫なん!?テンション爆上がりしながらネットで調べて結構黒いもんらしいってことを知って購入へ。
言い値は1700ドラム/kg(約340円)
試みに少し値切ってみると1600ドラム/kgで手を売ってくれた。ちなみに量り売りとかはなくて一本買うしかない。僕らの買ったのはほぼ1kgだった。一人でこの量を食べきるのは相当しんどいので、集団でいる場合かシェア飯にするしかないだろう。なおきさんいてくれてまじでラッキーだった…
宿への帰り道で他に必要そうな野菜なんかを格安で揃えて帰ることに
いくらが神々しい…この日は買わんかったけど。
気さくなおっちゃんたち。
初めての牛タン調理
さて…
牛タンを食べたい勢いだけで買ってみたはいいけど、牛タンの調理方法なんて全く知らん。
いや、むしろ牛タンを舌の状態から調理したことあるやついるか?てかあの舌の状態で売ってるもんなの日本?見たことも聞いたこともないぞ。経験者いたらむしろアドバイスほしい…
とりあえず買って来たヒンカリ(コーカサス風水餃子)とビールを飲んで一息ついて、
いざ尋常に調理開始じゃあ!!!!!!
ブログとかYoutubeで調べながら必死にど素人が挑戦して行く…
1、取り出して強めに水で洗う
いやもう舌の威圧感よ。笑
でかい、長い、怖い。
持つとちょっと伸びるし。
ちなみに表面はかなりザラザラしてる。ちょっと痛いくらい。
洗うときに塩を揉み込みながら洗うといい(らしい)
2、舌の付け根の筋肉の部分を切り落とす
馬鹿でかいと思いましたが、正確にはこれは舌に含まれない部分もついているみたい。要するに舌と口を繋いでいて、舌を動かす際に使う筋肉の部分。これが付け根に当たる。結構でかいけど両サイド削ぎ落とす。この部分は硬くて脂肪も少ないので煮込みなんかに使うと良いそうな。牛タンシチューとかいいですなぁ…
3、周囲を覆う皮を全部剥ぐ
川を剥ぐ。めっちゃザラザラしている表面部分。これを剥ぐと綺麗な赤身がこんにちはするのですが…
これがめっちゃむずい。
本当に、難しい。(大切なことなので二回言いました)
まずなにせ包丁の切れ味が最悪なのが問題。Youtubeの動画を見てもプロの方々が綺麗に包丁を入れてサラサラ切って行くのだが、そんな風にできるわけないだろ馬鹿野郎!!ってキレ続ける。ただ眺めてるなおきさん。
更にこの皮普通に肉と綺麗に別れている訳ではないので、剥ぐと言うよりも、自分で切る必要がある。まじでむずいよ。本当に。最初一ミリもできなかった。
上の画像はかなりの時間を動画見てからトライしてという繰り返しをひたすら続けた末の成果なのである…コツ掴むまで時間がかかりすぎるよ…泣きそうだったよ…
ちなみに最後頑張って剥ぎ終わったが、かなりの量の赤身部分を皮に持って行かれてしまった…無念…
4、部位ごとに切り分ける
こちらが苦心の末にたどり着いた皮剥ぎのあとである。
我ながらなかなかすごい!!美しい!感動だ…
「何がそんなに難しいんだ」ってバカにしている人。まじで自分でやって見て欲しい。本当に難しいからこれ。そして切れた後の感動は別格だから。
さて皮さえ向ければあとは簡単。もう8割は終わったようなもの。一つだけ注意して欲しいのが、ここで牛タンを部位に分ける必要があること。
・まず舌の先端側の全体の1/4を切る。最初に黒かった部分に当たる。舌の先っちょは硬いのでこれも先ほど切り分けた付け根の筋肉と一緒に煮込み行き。
・その切り口から全体の1/4ほどがいわゆる「タン」。焼肉屋さんでみんながよく食べてるのはこの部位。
・残った根元側のお肉が「上タン」。一番柔らかくて油ののった贅沢な部分。もう名前を聞いただけでよだれが溢れてくる…
ざっくり図解するとこんな感じ。
今回は「タン」「上タン」のみを使って焼きで食べる。シチューとかの材料は泣く泣くなおきさんに託すことに。美味しく食べてくれよ…!
・ちなみに先ほど切った皮も試みに焼いて見たらホルモン見たいな感じになった。噛み切れないお肉。食べて大丈夫なものかわからないので責任は負わないが、ホルモン好きな人はトライしてみるといいかも?僕はそんなに好きじゃなかったけど、なおきさんはハマってました。ビールによく合う。
5、好きな厚さで切って焼くのみ!
もちろん厚切り一択だあ!!!
もうほら、美しすぎてお店で出てきそうじゃない?こんな厚ぎり牛タン、日本のお店で食べたらめちゃくちゃ高いよ?でも絶対美味しいよ?
手前が薄く切った普通の「タン」の部分。奥が厚切りの「上タン」。眼福です。軽く塩胡椒を揉み込んでいざ焼かん
まずは普通の「タン」から
薄切りだったので、結構すぐ焼けた
わーい!さっぱりしててめちゃ美味しい!!つまみに最適。
そして真打登場。
超贅沢肉厚上タン焼かせていただきます!!
うおおおおおお!!
できた。火加減も絶妙なレアで最高。食べた瞬間涙が出そうなほど美味かった…
まとめ
さて、何も知らないでただ「牛タンを食べたい」だけで買って調理した過程を解説してきたが…実際めっちゃ大変だった。と言うか皮むきが本気で大変だった。買い物が遅れたせいもあって、9時くらいに調理開始して、食べ始めたのは11時ごろという地獄のようなスケジュールだった。
それでも実際にこんなに美味しい牛タンをたったの350円でたべれた。幸せ以外の言葉が見つからない。しかもまだ半分近くの量の肉を使える「牛タンシチュー」もできるのである。恐るべき牛タン…
牛タン自炊かなりおすすめだけど必ずよく切れる包丁を用意した方がいいだろう。ただでさえ、難しい皮むき、切れない包丁使っていると地獄をみることになる。僕のように。でもやってしまえば、途中からコツが掴めてきたので訓練を積めば結構簡単にできるようになれそうだ。日本でも手に入るみたいなので帰国したら再チャレンジしてみよう。
そんなわけで、アルメニアにきたら是非牛タン祭りを開催してはいかがだろうか!全国の牛タン好きよ、仙台なんて行ってないでアルメニアに集え!以上!
でかすぎる牛タンと記念撮影
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